オンライン劇場 札幌シェアター





ステイホームが叫ばれ、多くの舞台芸術が活動を止める中、その劇場はひっそりと生まれた。場所はオンライン上にあって、それぞれの家から、どこからでも入場することができる。オンライン演劇…もしコロナ前に聞いていたら「そんなの演劇じゃないよ」と眉をひそめたのかもしれない。ただ、演劇というのは、「誰かと誰かが出会う。それを観ている観客がいる」これだけで成り立つ。(ピーター・ブルック著「何もない空間」)舞台装置や立派な照明・音響設備などなくても、ただ何もない空間があれば演劇は成立する。それが例え、オンラインのZOOMの画面であっても。
このロゴは、オンライン状態を表すのによく使われるグリーンと、ディスプレイと舞台照明の光をイメージしたイエローの二色で構成されている。斜めで太く力強く、PCで作られた直線ではなく、舞台らしい生の温かみを感じる手描きの線の感じを表現した。
僕もかつて大学生の頃、演劇に全てを捧げていた。だから、舞台は密なので家でじっとしてろとなったら、何を糧にして生きていけばいいのか途方に暮れただろう。この劇場が、そんないつかの演劇青年の薄暗い部屋を照らす一筋の光となってほしい。
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